建築士になるには?一級・二級の違いと受験資格を解説【2026年版】

「建築士になるには、まず何をすればいいのだろう?」

建築士を目指そうと思ったとき、多くの人が最初に迷うのが、一級建築士と二級建築士の違い、受験資格、実務経験、試験内容です。

建築士は、建物の設計や工事監理などに関わる国家資格です。

ただし、「建築士」と一言でいっても、実際には一級建築士・二級建築士・木造建築士があり、それぞれ免許を出す主体や扱える建築物の範囲などが異なります。

先に結論
建築士になるには、基本的に①受験資格を確認する → ②建築士試験に合格する → ③必要な実務経験を満たす → ④免許登録するという流れを進みます。

この記事では、これから建築士を目指す大学生・高校生・社会人に向けて、建築士になるまでの道のりをArc建築士予備校が基礎から整理します。

1.そもそも建築士とは?

建築士とは、建築士法に基づき、建築物の設計・工事監理その他の業務を行う資格を持つ専門職です。

国土交通省によると、一級建築士は国土交通大臣の免許を受けて、建築物に関する設計・工事監理などを行う者とされています。

建築士の仕事は、単に「建物の絵を描く」ことではありません。

建築士の代表的な仕事

  • 建築物の設計
  • 設計図書の作成
  • 工事監理
  • 建築計画の検討
  • 建築法規への適合確認
  • 構造・設備・環境などを考慮した設計
  • 施主や施工会社などとの調整

建物の安全性、機能性、使いやすさ、デザイン、法律への適合などを総合的に考える専門家と考えると分かりやすいでしょう。

2.建築士になるまでの基本ルート

建築士になるまでの流れは、大きく4段階で考えることができます。

① 受験資格を満たす
② 建築士試験に合格
③ 必要な実務経験を満たす
④ 免許登録

ここで大切なのは、「試験に合格した=すぐに建築士を名乗れる」とは限らないことです。

一級建築士の場合、試験に合格した後、所定の実務経験を満たして免許登録を行う必要があります。登録されて初めて一級建築士となります。

3.一級建築士・二級建築士・木造建築士の違い

建築士には主に3種類があります。

比較 一級建築士 二級建築士 木造建築士
免許 国土交通大臣 都道府県知事 都道府県知事
主な特徴 扱える建築物の範囲が最も広い 一定規模以下の建築物を中心に設計・工事監理 一定範囲の木造建築物を対象
試験 学科+設計製図 学科+設計製図 学科+設計製図

建築士法では、一級建築士、二級建築士、木造建築士について、それぞれ免許と業務範囲が定められています。

ポイント:
「一級=難しい建物、二級=簡単な建物」という理解だけでは不十分です。建物の用途、構造、規模などによって、どの資格者が設計・工事監理できるかが建築士法で定められています。

4.一級建築士になるには?

一級建築士を目指す場合、まず一級建築士試験の受験資格を確認します。

2026年時点の現行制度では、代表的な受験資格は次のとおりです。

  • 大学・短期大学・高等専門学校・専修学校等で指定科目を修めて卒業した人
  • 二級建築士
  • 建築設備士
  • その他、国土交通大臣が特に認める人

一級建築士試験の受験資格については、建築技術教育普及センターが正式な要件を公開しています。

大学の建築系学科を卒業した場合の代表的なイメージ

指定科目を修めて大学卒業

一級建築士試験を受験

学科試験合格

設計製図試験合格

必要な実務経験を満たす

免許登録

一級建築士

2020年以降は、一級建築士試験を受験する段階では実務経験を求めず、必要な実務経験は免許登録時に審査する仕組みになっています。

5.二級建築士になるには?

二級建築士も、学歴や資格、実務経験によって受験資格が異なります。

現在の代表的な受験資格は次のようになっています。

学歴・資格 試験時に必要な実務経験
大学・短大・高専・高校・専修学校等で指定科目を修めて卒業 最短0年
建築設備士 0年
建築に関する学歴なし 現行制度では7年以上

建築技術教育普及センターによると、指定科目を修めた学校卒業者の場合、試験時の実務経験は最短0年です。一方、建築に関する学歴がない場合は、現行制度では7年以上の実務経験が必要です。

6.建築学科ではなくても建築士になれる?

建築学科を卒業していないからといって、建築士になれないわけではありません。

二級建築士には、実務経験によって受験資格を得るルートがあります。

また、二級建築士になった後、一級建築士を目指すルートもあります。

建築学歴がない人の一例

建築関係の仕事に就く

必要な実務経験を積む

二級建築士試験

二級建築士取得

一級建築士試験へ

さらに2026年に成立した建築士法改正では、受験資格や実務経験要件を広げる方向で制度が見直されています。

そのため、「自分は建築学科ではないから無理」と判断する前に、最新の受験資格を確認することが重要です。

7.建築士試験では何を勉強する?

一級・二級建築士試験は、大きく「学科の試験」と「設計製図の試験」に分かれます。

設計製図の試験を受験するためには、原則として学科の試験に合格する必要があります。

一級建築士の学科

  • 学科Ⅰ:計画
  • 学科Ⅱ:環境・設備
  • 学科Ⅲ:法規
  • 学科Ⅳ:構造
  • 学科Ⅴ:施工

二級建築士の学科

  • 学科Ⅰ:建築計画
  • 学科Ⅱ:建築法規
  • 学科Ⅲ:建築構造
  • 学科Ⅳ:建築施工

学科試験を突破した後は、設計製図の試験があります。

つまり建築士試験では、単に暗記だけではなく、法規、構造、計画、施工、さらに設計製図まで幅広い力が求められます。

8.一級建築士と二級建築士、どちらを目指せばいい?

どちらを目指すべきかは、将来どのような建築に関わりたいかによって変わります。

こんな人 検討したい資格
将来、大規模建築物を含め幅広い建築に関わりたい 一級建築士
住宅など比較的小規模な建築を中心に携わりたい 二級建築士
まず二級を取得し、その後ステップアップしたい 二級 → 一級
大学の建築系学科で指定科目を履修している 一級を直接目指す選択肢も

「まず二級を取らなければ一級を受けられない」というわけではありません。

受験資格を満たしていれば、一級建築士試験から挑戦することもできます。

9.建築士試験は独学?通信講座?予備校?

受験資格を確認した後、多くの人が迷うのが「どうやって勉強するか」です。

方法 メリット 注意点
独学 費用を抑えやすい 学習計画・質問対応・製図添削を自分で補う必要がある
通信講座 時間や場所を選びやすい 自己管理が必要
集団型予備校 体系的なカリキュラムで学べる 個人の理解度に授業速度を合わせにくい場合がある
マンツーマン予備校 苦手分野や予定に合わせやすい 授業料とのバランスを検討する必要がある

どの方法が絶対に正しいということではありません。

ただし、建築士試験は学科だけでなく設計製図もあるため、自分で学習を進めても理解できない分野や、答案を客観的に見てもらいたい場面が出てきやすい試験です。

特に、

  • 構造が苦手
  • 法規の勉強方法が分からない
  • 製図を個別に添削してほしい
  • 大学や仕事と両立したい
  • 自分だけの学習スケジュールを作りたい

という人は、建築士予備校を利用する意味が大きくなります。

10.大学生はいつから建築士試験の勉強を始めるべき?

大学の建築系学科に在籍している場合、建築士試験は卒業直前になって突然始めるより、大学で学ぶ内容と結びつけて準備していく方が効率的です。

大学で学ぶ内容
構造力学・建築計画・環境設備・法規・施工・設計製図

建築士試験の主要科目
計画・環境設備・法規・構造・施工・設計製図

つまり、大学の授業と建築士試験はまったく別物ではありません。

大学で分からない部分を放置しないことが、将来の建築士試験対策にもつながります。

11.2026年の建築士法改正で「建築士になるルート」はどう変わる?

2026年には、建築士の担い手確保を目的として建築士法が改正されました。

大きな方向性の一つが、建築を学ぶ学生が最終学年から建築士試験へ挑戦できる仕組みです。

また、建築関係の学歴を持たない人が二級・木造建築士を目指す際の実務経験要件も見直されます。

注意:
2026年9月時点では、改正法の資格要件関係について具体的な施行前の部分があります。そのため、現在受験する人は必ず建築技術教育普及センターなどが公表している現行の受験資格を確認してください。

これから建築士を目指す高校生や大学生にとっては、資格取得までの時間軸そのものが変わる可能性があります。

12.Arc建築士予備校なら「自分に必要なところ」から学べる

建築士を目指す人のスタート地点は同じではありません。

大学生で構造力学につまずいている人もいれば、一級建築士試験の法規だけが苦手な人、仕事をしながら設計製図を学びたい人もいます。

Arc建築士予備校では、こうした学習状況の違いに対応するため、完全マンツーマン授業を基本としています。

一級建築士対策
学科・設計製図を理解度に合わせて個別対策
二級建築士対策
基礎から学科・設計製図まで段階的に対策
大学進級対策
構造力学・専門科目・製図など大学の学習からサポート

「自分は一級・二級のどちらを目指せる?」という相談からでも大丈夫です

現在の学歴・学習状況・受験予定から、必要な勉強を一緒に整理します。

Arc建築士予備校を見る

建築士になるには?よくある質問

Q.建築士になるには大学の建築学科を卒業する必要がありますか?

必ずしも必要ではありません。二級建築士には実務経験による受験ルートがあり、二級建築士資格から一級建築士試験を目指すルートもあります。ただし、学歴や資格によって必要な実務経験などが変わります。

Q.一級建築士を受験する前に二級建築士を取る必要がありますか?

いいえ。大学等で指定科目を修めて卒業するなど、一級建築士試験の受験資格を直接満たしていれば、二級建築士を取得せずに一級建築士試験を受験できます。

Q.建築士試験に合格すればすぐ建築士になれますか?

一級建築士では、試験合格後に必要な実務経験を満たし、免許登録を行う必要があります。試験合格と建築士としての免許登録は分けて考える必要があります。

Q.建築士試験は独学でも合格できますか?

独学で合格する人もいます。一方で、学科の幅が広く、設計製図もあるため、学習計画、質問対応、製図添削などを必要とする場合は通信講座や建築士予備校を利用する方法があります。

Q.一級建築士と二級建築士はどちらが上ですか?

業務できる建築物の範囲は一級建築士の方が広く設定されています。ただし、住宅など二級建築士の資格で扱える建築物も多く、仕事内容や将来の進路によって必要な資格は異なります。

Q.建築士予備校はいつから通うべきですか?

現在の理解度や受験時期によって異なります。大学生の場合は、構造力学や法規など大学の専門科目でつまずいた段階から基礎を固めることも、将来の建築士試験対策につながります。

まとめ|建築士になるには、まず自分の「受験ルート」を確認しよう

建築士になるための第一歩は、いきなり参考書を買うことではありません。

まず、自分の学歴・履修科目・資格・実務経験から、どの建築士試験をどのルートで受験できるのかを確認することです。

その上で、一級建築士を直接目指すのか、二級建築士からステップアップするのかを考えます。

建築士になるまでの基本

① 自分の受験資格を確認する
② 一級・二級のどちらを目指すか決める
③ 学科試験を対策する
④ 設計製図を対策する
⑤ 建築士試験に合格する
⑥ 必要な実務経験を満たす
⑦ 免許登録する

そして建築士試験は、計画・環境設備・法規・構造・施工・設計製図など幅広い分野を学ぶ必要があります。

「何から始めればいいか分からない」「特定の科目だけ苦手」「大学や仕事と両立したい」という場合は、建築士予備校を利用することも選択肢の一つです。

Arc建築士予備校では、一級・二級建築士試験から大学の専門科目まで、一人ひとりの状況に合わせてマンツーマンで指導しています。

参考文献・公的資料

※本記事は2026年9月時点の公表情報をもとに作成しています。受験資格・実務経験・免許登録要件等は、法改正や制度変更によって変わる場合があります。実際に受験する際は、国土交通省および建築技術教育普及センターが公表する最新情報をご確認ください。

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